病気が原因の物忘れにはどんなものがある?

老化が始まる40代以降にかかりやすい病気

ついうっかりして忘れ物をすることは年齢に関係なくありますが、大切な約束など日常生活において物忘れが頻繁に起こるのは、どこかに原因があります。40代といういと、肌細胞や体内の機能の働きの劣化が著しくなる、いわゆる老化現象を実感しやすくなる年代です。生活環境や食生活の見直しやサプリメントの利用などで老化のスピードを緩やかにすることができますが、効果が得られず、物忘れの頻度が改善できない場合には、病気の疑いもあります。早い段階で専門医の受診をすることが必要かもしれません。
 

ピック病

ピック病は40代から60代にかかる人が多いのですが、若年性アルツハイマーや統合失調症に似た症状があるので専門医でも明確な診断が難しい病気のひとつです。アルツハイマーは脳の後頭葉・頭頂部が萎縮するのが特徴ですが、ピック病は脳の前頭葉・側頭葉が萎縮して発症すると考えられています。人格が変わったような異常行動を起こすのが特徴です。暴力的になる、人の話を聞けなくなるなどが主な症状です。中には毎日同じ時刻に万引きを繰り返す、徘徊をする人もいます。症状の進行具合によっては介護保険サービスを適用できますが、現在のところ受け入れ施設はあまり多くありません。また、投薬による治療方法が確立されていないので、介護などの対症療法が中心となります。
 

64歳以下の物忘れは若年性認知症かも

若年性とは64歳以下の人が対象で、認知症の中でも働き盛りの人がかかる病気のことをいいます。症状は高齢者の場合とほとんど同じで、特に物忘れがひどくなるのが特徴です。食べたもの、日時、家や勤務先までの道順、仕事の手順などが、時々わからなくなります。若いため、忙しくて疲労が蓄積しているせいと思い込んでしまい、病気かもと自覚した時には症状が進行していることも多いです。病院でも、更年期障害や自律神経失調症、うつ病と診断されることも少なくありません。ただ、若年性認知症は、対症療法によって脳を活性化すれば、進行を遅らせたり、維持することも可能なので、早期の段階で治療を開始することが大切です。
 

脳の病気で物忘れ

脳の萎縮による痴ほう症以外に、脳の病気が原因で物忘れがひどくなることがあります。最も多いのが脳卒中で、後遺症に物忘れしやすくなる症状があります。再発によって段階的に悪化するのが特徴です。また、脳腫瘍によって脳の神経が圧迫され、機能が低下することもあります。強い頭痛、吐き気などが身体的な症状としてあり、大きさや場所によっては記憶障害になることもありますが、治療後のリハビリで改善できる可能性があります。