若い人の物忘れにも認知症が原因のことがある

物忘れは若い・高齢は関係ない

誰でも度忘れすることはあります。病気や脳の劣化がない場合には、すぐ思い出しますし、度忘れしたことでかえって記憶に残るということもあります。しかし、度忘れの頻度が高く、思い出せない状態が続く場合には、心か体に問題が潜んでいるかもしれません。これまで、脳は加齢によって誰でも老化すると考えられてきましたが、脳は高齢になっても進化するという研究結果も発表されています。子供と大人では情報の記憶量が圧倒的に違っていて、子どもは情報量が少ないため忘れたという認識がなく、大人は忘れたことにこだわることで忘れっぽくなったと感じると言われています。
 

若い人の物忘れの原因

年齢を重ねて、シニア世代になると体だけでなく脳も劣化してきます。このため、物忘れは老化現象だからと納得する人が多いですが、認知症が進行していることもあります。対して、若い人の物忘れの原因として考えられることは、交通事故や病気によって脳に損傷や障害を受けた場合や、過度なストレスが挙げられます。ただ、若い人の認知症もあるので、生活や仕事に支障が出るほど忘れることが多いと感じたら、なるべく早く専門医に相談することが大切です。
 

若年性健忘症とは

早い人だと20代で発症することもあるのが若年性健忘症です。健忘症には2つタイプがあります。ひとつは、逆行性と言い、強いストレスなどが原因で一時的に思い出せない状態になるケースです。この場合、記憶がリセットされているのではありません。もうひとつは新しいこと記憶できない前向性です。どちらの場合も、年月日がわからない、人の話が理解できない、場所の認識が出来ないなどの状態になります。ただし、脳神経科外科・内科、物忘れ外来などで検査をした場合、脳波やMRIなどでは異常は発見されないのが一般的です。脳の状態には異常がないので、治療によって健全な脳になる可能性が高いです。
 

若年性認知症

同じ若い人の物忘れの症状でも、40代から50代の発症が多い認知症もあります。健忘症は完治する可能性が高いのに対して、若年性認知症の場合には、脳の萎縮や劣化が起こっています。症状としては高齢者の場合と同じで、脳の本来の働きが維持できなくなります。初期の状態では新しい記憶ができなくなりますが、症状が進むと過去の記憶も薄らいでしまい、自分が誰であるのかさえ分からなくなります。病院での脳のMRIでは萎縮が確認されますし、脳の血流検査でも異常が見つかります。